2026.09.08 チームのこと

小学生がバレーボールをするメリット|身につく4つの力と正直なデメリット

バレーボールで身につく4つの力を、サッカー・野球・水泳との比較つきで解説します。あまり語られないデメリットと、向き不向きの見分け方まで、戸田市の少年団が正直にお伝えします。

こんにちは。埼玉県戸田市で活動している小学生バレーボールチーム、戸田南バレーボールスポーツ少年団です。

「習い事を何か始めさせたい。でも、バレーボールって実際なにが身につくんだろう」——見学に来られる保護者の方から、よくいただく質問です。サッカーや野球に比べると、小学生の習い事としてのイメージが湧きにくいのだと思います。

この記事では、バレーボールで実際に何が育つのかを4つに整理してお伝えします。あわせて、他の習い事と比べたときの違い、そしてあまり語られないデメリットまで正直に書きます。良いところだけ並べても、選ぶ材料にはならないと思うからです。

  • バレーボールで身につく4つの力
  • サッカー・野球・水泳と比べたときの違い
  • 「うちの子に向いているか」の見分け方
  • 正直に書くデメリットと、その乗り越え方

バレーボールで身につく4つのこと

技術の話ではなく、続けるうちに自然と身についていくものを挙げます。

1. 落下点を読む力

バレーボールは、飛んできたボールがどこに落ちるかを予測して、そこへ先回りする競技です。

ボールの高さ、速さ、回転を見て、着地点を頭の中で計算する。しかも1秒に満たない時間で判断しなければなりません。これを毎週くり返していると、空間を立体的に捉える感覚が育ちます。

最初はまったく追いつけません。ボールが落ちてから走り出す子がほとんどです。それが数か月すると、打たれた瞬間に動き始めるようになる。この変化は、見ていてはっきり分かります。

体育館でボールの落下点を見ながら、全員が腕を組んでレシーブの構えをしている小学生のイラスト
打たれた瞬間に動き出せるかどうかは、数か月でみるみる変わります。

2. 声を出す習慣

バレーボールは、声がないとボールが落ちる競技です。

「お願い」で自分が取ると宣言する。「ナイス」で仲間を認める。「カバー」で助けに入ることを伝える。黙っていると、二人で同じボールに突っ込んだり、逆に誰も動かなかったりします。

だから、練習では必ず声を出します。人見知りのお子さんの保護者から「うちの子には無理では」と言われることがありますが、実際は逆のことが起きます。周りが必ず声を返してくれるので、出しても恥ずかしくない場所だと分かる。半年後にはいちばん大きな声を出している、という子は珍しくありません。

保護者の方がよく驚かれること
学校の授業で手を挙げるようになった、という話を毎年いくつか聞きます。体育館で声を出すことに慣れると、教室で発言するハードルも下がるようです。私たちが狙って指導しているわけではないのですが、結果としてよく起きることです。

3. ミスを引きずらない切り替え

これがいちばん大きいかもしれません。

バレーボールは、ミスがそのまま相手の得点になります。しかもラリーは数秒で終わり、すぐ次のサーブが打たれます。落ち込んでいる時間が物理的にありません。

最初はミスをすると固まってしまう子が多いです。それが続けるうちに、「切り替えて次」ができるようになる。この感覚は、テストで失敗したときや、うまくいかない日にも効いてきます。

ただしこれは、ミスを責められない環境でしか育ちません。怒鳴られる場所では、子どもは切り替えではなく萎縮を覚えます。ここはチーム選びで確かめてほしいところです。

4. 仲間を助ける動き

バレーボールでは、自分がボールに触っていない時間のほうが長いです。その時間に何をしているかが、実は差になります。

仲間が取りにくそうなら後ろに回る。相手が打ってくる方向を見て位置をずらす。誰かがミスしたら声をかける。ボールを持っていない人の仕事がはっきりある競技なのです。

仲間を助ける動きを役割ごとに知るには、小学生バレーボールのポジションと、観戦で注目したい仕事も参考にしてください。

この「自分の番じゃないときに何をするか」を考える習慣は、教室でも家庭でも見える形で出てきます。

他の習い事と比べてどう違うのか

他の選択肢と迷っている方も多いと思うので、比べてみます。なお、スポーツ少年団という形で始めるか、クラブチームやスクールにするかで迷っている方は、スポーツ少年団に入るべき?迷ったときの判断ポイントと向き不向きもあわせてどうぞ。

項目 バレーボール サッカー・野球 水泳・体操
出番の多さ コートに立てば必ず回ってくる 上手な子にボールが集まりやすい 常に自分だけ
チームで動く力 ◎ 声と連携が必須 ◎ ポジションで役割分担 △ 個人競技
体格の影響 小学生のうちは小さい やや大きい 種目による
ケガのしかた 突き指・擦り傷が中心 接触によるケガもある 少ない
屋内・屋外 体育館(雨でも中止なし) 屋外が中心 屋内
体育館のコートで小学生6人が全員でボールに向かって手を伸ばしているイラスト
誰か一人がボールを独占できない。ここがこの競技の大きな長所です。

いちばんの違いは「出番の多さ」

バレーボールは、ボールを持って走ることができません。手に触れた瞬間に、次へ渡すか相手コートへ返すかを決める競技です。

この構造のおかげで、うまい子がボールを独占できません。自分のところに飛んできたら、自分が触るしかない。触らなければ、そこで落ちます。

始めたばかりの子でも、コートに立てば必ず出番が回ってくる。「今日も一回も触れなかった」が起きにくいのは、この競技のかなり大きな長所だと思っています。

雨でも中止にならない

地味ですが、これは家庭にとって案外大きいです。

体育館競技なので、天候で予定が変わりません。「今日は雨だから中止かも」と朝から気を揉むことがなく、送迎の計画も立てやすい。屋外競技のご家庭からは、ここを羨ましがられます。

費用は習い事のなかでは軽いほうです

月謝の相場も比べておきます。地域や団体によって幅がありますが、おおよその目安です(2026年9月時点)。

習い事 月謝の目安 そのほかの費用
スポーツ少年団(バレー・サッカー等) 1,000〜4,000円 チームによる(月会費に含む場合も)
民間のスポーツクラブ 6,000〜12,000円 入会金、年会費、指定用具
水泳スクール 6,000〜9,000円 入会金、指定水着
学習塾(小学生) 10,000〜20,000円 教材費、季節講習

スポーツ少年団では、会費に含まれるものや別途必要な費用が団によって異なります。費用の詳細は、見学・体験のお申し込み時にお問い合わせください。

ただし、月謝の安さだけで選ばないでください。安いチームほど保護者の当番が多いということも起こりがちです。金額と負担をセットで確認するのが確実です。

体格の影響が出るのは、もっと後

「背が高くないと不利では」とよく聞かれます。小学生のうちは、そうでもありません。

背の低い子はレシーブで守りの要になり、動きの速い子はコート全体をカバーします。求められる能力が複数あるので、身長だけで決まりません。そもそも小学生は、これから体格が大きく変わる時期です。今の身長で向き不向きを判断する必要はないと考えています。

「うちの子に向いている?」の見分け方

体験に来られる前に、よく相談されることをまとめます。

向いていると感じる子の特徴

これまで見てきて、入りやすいのはこういうタイプです。

体を動かすのが好きな子。技術は後からで大丈夫です。走る、跳ぶ、転がるが嫌いでなければ入り口としては十分です。

誰かと一緒にいるのが楽しい子。バレーボールは一人では練習が成立しません。仲間といる時間そのものを楽しめる子は、自然と続きます。

負けたときに悔しがれる子。これは意外と大事です。悔しさは、次の練習に向かう燃料になります。

ボールを怖がらない子。ただしこれは条件ではありません。最初は全員が怖がります。柔らかいボールから始めるので、たいていの子は数回の練習で平気になります。

向いていないように見えて、大丈夫な子

逆に、保護者の方が心配されるけれど問題にならないケースも挙げておきます。

運動が得意ではない。バレーボールは走るのが速い子が有利な競技ではありません。落下点を読む力、声をかける力、あきらめずに手を伸ばす姿勢。評価される要素が複数あるので、走力だけで決まりません。

引っ込み思案。先ほど書いたとおり、声は出せるようになります。むしろ声を出す場所があることで変わる子のほうが多いです。

飽きっぽい。低学年なら当たり前です。集中が続かない前提で練習を組んでいます。休憩や遊びの時間を挟むのは、この年齢に合わせた設計です。

判断に迷ったら
向き不向きは、正直なところ体験に来ていただかないと分かりません。同じ「運動が苦手」でも、体育館の空気を見た瞬間に目が輝く子もいれば、静かな場所のほうが合う子もいます。見学だけでも構いませんので、まずお子さんの反応を見てあげてください。

正直に書く、バレーボールのデメリット

良いところだけ並べても選ぶ材料になりません。デメリットも書きます。

突き指はします

接触プレーがない競技なので、相手とぶつかって起きるケガはほとんどありません。ただし突き指はそれなりにあります。

ボールを指で受ける競技なので、受け方を覚えるまでは避けきれません。小学生用のボールは軽く作られているので大事には至りにくいのですが、痛い思いをする日はあります。正しい受け方を覚えると減っていきます。

あとは、床に飛び込んだときの擦り傷。これは慣れると本人が気にしなくなります。

もう一つ、突き指を減らすために家庭でできることがあります。爪を短く切っておくことです。爪が長いと、ボールが当たったときに爪が割れたり、指先を痛めやすくなります。練習前に確認する習慣をつけておくと、それだけで痛い思いがずいぶん減ります。

週末が埋まります

これがいちばん現実的なデメリットかもしれません。

多くの小学生バレーボールチームは土日に活動します。戸田南も土曜13時〜18時、日曜13時〜17時です。大会があれば朝から一日かかります。

家族旅行や親戚の集まりと重なることは当然あります。そういうときは、ご家庭の予定を優先していただいて構いません。ただ、「週末は基本的にバレー」という生活になるのは事実です。ここは始める前にご家庭で話しておいたほうがよいと思います。

上下関係が生まれやすい

6年生から1年生までが同じチームにいるので、どうしても学年の差は生まれます。これ自体は悪いことではなく、下の子の面倒を見る経験にもなります。

ただ、行き過ぎれば理不尽な上下関係になります。ここは大人が見ているかどうかで決まる部分です。チームを選ぶときに、下級生がのびのびしているかを見てみてください。上級生の顔色をうかがっている雰囲気があれば、それは危険信号です。

保護者にも負担はあります

子どもだけでなく、家庭側の話も書いておきます。

いちばん確実にかかるのは送迎です。練習場所まで送って、終わったら迎えに行く。これが毎週末続きます。片道の距離が長いほど、これは効いてきます。

土曜の朝、玄関でスポーツバッグを渡して子どもを送り出す保護者のイラスト
いちばん現実的な負担は、毎週末の送迎です。

チームによっては、これに加えてお茶出し・会場当番・車出し・役員といった当番があります。ここはチームごとに本当にバラバラなので、体験のときに率直に聞いてしまうのが早いです。当番や活動に伴う保護者の協力内容は、見学・体験の際にご確認ください。

大会がある日は朝から一日がかりになります。応援に行くかどうかは各家庭の判断で構いませんが、送迎だけは発生します。

ここは確かめてから決めてください
怒鳴る指導が残っているチームは、残念ながらまだあります。「厳しいから強い」と説明されることもありますが、厳しさと怖さは別物です。見学のとき、指導者がミスをした子に何と言っているかを聞いてみてください。それだけでチームの空気はだいたい分かります。

続けた子は、そのあとどうなるのか

「小学生のうちだけやって終わり?」という質問もいただきます。その先の話をします。

中学で部活に入りやすくなる

いちばん多いのは、中学のバレーボール部にそのまま進む子です。経験者として入るので、最初から練習についていけます。

中学進学後の活動先を具体的に考えるときは、小学生のバレーボールを中学でも続けるための部活・クラブの選び方もご覧ください。

ただ、全員がバレーを続けるわけではありません。中学でバスケットボールや陸上に移る子もいます。それでも、コートで身につけた動き方や声の出し方は、他の競技でもそのまま使えます。「なぜか声が出せる」「落下点を読める」という子は、どの部活でも重宝されます。

やめた後にも残るもの

バレーボールを続けなかった子でも、残るものはあります。

練習を終えた小学生たちが体育館の床に座って笑い合っているイラスト
上達より先に残るのは、この時間かもしれません。

ひとつは、うまくいかない時期を越えた経験です。始めて2〜3か月目に一度つまずくのは、ほぼ全員が通る道です。そこを越えた子は、「最初はできなくて当たり前」を知っています。新しいことを始めるときの構え方が変わります。

もうひとつは、仲間との時間です。卒団してから何年も経って、当時のメンバーで集まっている子たちを見ることがあります。40年以上続いているチームなので、そういう場面に立ち会う機会が何度もありました。

私たちが見てきたこと
正直に言えば、全員が上達するわけではありません。試合に出る回数が少ないまま卒団する子もいます。それでも「やっていてよかった」と言って帰っていく子が多いのは、勝ち負けとは別のところに理由があるのだと思っています。

戸田南ではどう考えているか

私たちが指導で約束していることは4つです。

怖さで動かさない。大きな声で萎縮させるのではなく、納得できる言葉で伝えます。ミスを責めない。失敗を責めるより、どうすれば次はできるかを一緒に考えます。他の子と比べすぎない。昨日の自分からの一歩を見つけます。考える時間を大切にする。答えをすぐ与えず、自分で気づくための問いと時間をつくります。

この記事で「ミスを引きずらない切り替えが身につく」と書きましたが、それが育つのは責められない場所だけです。方針として掲げているのは、それが理由です。

活動場所 戸田南小学校 体育館(埼玉県戸田市)
活動日 土曜日 13:00〜18:00/日曜日 13:00〜17:00
対象 小学1年生〜6年生の男女(少年少女チーム)
通っている子 戸田南小学校のほか、戸田第一・戸田第二・戸田東小学校、東京都・蕨市からも
創立 1985年(活動40年以上)

始める学年については、小学生のバレーボールは何年生から?で詳しく書いています。あわせてご覧ください。

大会や遠征のこと

年に何度か、市内や県内の大会に出ます。勝ち進めば会場が遠くなることもあります。

大会は、練習の成果を試す場であると同時に、子どもがいちばん成長する場でもあります。負けて泣いて帰ってきた次の練習で、明らかに動きが変わっている。これは毎年のように見る光景です。

出場する・しないは強制ではありませんが、できれば経験してほしいと思っています。

よくある質問

運動神経がよくないのですが、続けられますか?

続けられます。バレーボールは走力や瞬発力だけで決まる競技ではありません。ボールの落下点を読む力、声をかける力、最後まで手を伸ばす姿勢。評価される要素が複数あるので、それぞれの子に役割が見つかります。実際、運動が苦手だと言って入ってきた子が、レシーブの要になることはよくあります。

身長が低いと不利ですか?

小学生のうちは、ほとんど関係ありません。背の低い子は動きが速く、守備で力を発揮します。ポジションが複数あり、求められる能力もそれぞれ違います。そもそも小学生は体格が大きく変わる時期なので、今の身長で判断する必要はありません。

男の子でもできますか?

できます。戸田南は少年少女チームで、男の子も女の子も同じコートで練習しています。「バレーボールは女子の競技」というイメージをお持ちの方が多いのですが、小学生年代は男女一緒に活動しているチームが各地にあります。

ケガが心配です

接触プレーがないので、相手とぶつかるケガはほとんどありません。多いのは突き指と、床に飛び込んだときの擦り傷です。小学生用のボールは軽く作られており、正しい受け方を覚えると突き指も減っていきます。痛みが続く場合は練習を休ませ、医療機関で診てもらってください。

週末が全部つぶれてしまいますか?

土曜と日曜の午後に活動しているので、週末の予定は入りにくくなります。ただし、ご家庭のプライベートな予定は基本的に優先していただいて構いません。旅行や学校行事と重なるときは、遠慮なくお休みください。無理をして続かなくなるほうが残念だと考えています。

保護者の負担はどのくらいですか?

当番や活動に伴う保護者の協力内容は、見学・体験の際にご確認ください。送迎や行事への関わり方、内容や頻度について、入団前にご相談ください。

他の習い事と掛け持ちできますか?

できます。平日は活動がないので、ピアノや塾と両立している子もいます。土日の午後が空いているかどうかだけ、始める前に確認していただければ大丈夫です。

途中でやめたくなったらどうすればいいですか?

遠慮なくご相談ください。始めて2〜3か月で「辞めたい」と言い出す子はとても多く、これはほぼ全員が通る時期です。ただ、そこを越えると急に楽しくなることも多いので、まずは話を聞かせてください。そのうえで合わないと判断されるなら、それも一つの答えだと思っています。

親がバレーボール未経験でも大丈夫ですか?

まったく問題ありません。保護者の方の多くは未経験です。技術指導は私たちが行いますので、ご家庭で教えていただく必要はありません。むしろお願いしたいのは、うまくいかない時期に「今日はどうだった」と聞いてあげることのほうです。

まとめ:身につくのは、技術より「立ち直り方」

バレーボールで身につくものを4つ挙げました。落下点を読む力、声を出す習慣、ミスを引きずらない切り替え、仲間を助ける動き。

このうち保護者の方がいちばん実感されるのは、3つ目だと思います。ミスがそのまま失点になり、数秒後には次のサーブが打たれる。落ち込んでいる時間がない競技だからこそ、立ち直り方が身につきます。

ただしそれは、ミスを責められない場所でしか育ちません。技術を教えてくれるチームはたくさんありますが、そこはチームによってまったく違います。見学のときに、いちばん確かめていただきたいところです。

デメリットも書きました。突き指はしますし、週末は埋まります。それを差し引いても価値があるかどうかは、実際に体育館の空気を見て、お子さんの顔を見て決めていただくのがいちばん確実です。

もう一つだけ付け加えます。この記事に書いたことは、どのチームにも当てはまるわけではありません。同じ「小学生バレーボール」でも、練習量も指導のしかたもチームによってかなり違います。週に一度だけ集まるところもあれば、平日も練習するところもあります。

ですので、比べるときは「バレーボールか、サッカーか」ではなく、「このチームか、あのチームか」で見てあげてください。競技の違いより、その場所の空気のほうが、続くかどうかを左右します。

まずは、体育館で会いましょう。
見学だけでも大歓迎です。土曜・日曜の午後、戸田南小学校の体育館で活動しています。学年・経験は問いません。費用の詳細は、見学・体験のお申し込み時にお問い合わせください。当番や活動に伴う保護者の協力内容は、見学・体験の際にご確認ください。

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